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February 03, 2010

run thin.

しかし、どうして。

仕事とは言え、どうにもこうにも耐え難い。
無茶難題なら、何とかしようと思う。

理不尽も、もう慣れっこであり、これにも応え報じようと思う。

僕らはプロだからだ。

だが、敬意や尊敬の念がないのは、さすがに堪忍である。

土日は稼動して当たり前、だとかがその類なのだけども
されてあらためて、他人と他人とは信頼と尊敬とでつながってると痛感する。

僕は中国史が好きなのだけど、
中国の故事?なのか、中国の格言なのかで、「韓信の股くぐり」という言葉がある。

韓信とは中国の漢統一の際に活躍した有名な大将軍の1人なのだけど、
この韓信にまつわる格言はとても多い。

韓信の股くぐり、とは
まだ韓信が若く、名がとどろいていなかった頃、
まちのやくざに喧嘩を売られ、その時に
「おまえは強いそうだが、ならば俺を斬ってみろ。自信がないなら、俺の股の下をくぐれ。」と
嘲笑された時の話のことだ。

結論から言うと、韓信はやくざの股をくぐったのだけど
その時は公衆の面前でとても大きな恥をかいた。

しかしその恥を耐え忍び、そして最後には大樹を成した、ということで
我慢をすれば、やがて日の目をみることがまたあるのだし、
いっときの恥や怒りで、物事を荒げてはいけない、という戒めの故事である。

しかし、我慢すればよいというもんでもない。
物事、どんなことにも限界はある。

僕はどちらかと言えば不良少年だったし、
ワガママ放題で幼少期を過ごしてきたこともあり、我慢は得意な方ではない。

ある報告を僕よりも倍以上年配のアートディレクター、クリエイティブディレクターにした。

非常に申し上げにくい、かつ敬意のない報告である。

そのレスにたった1文。
「するが堪忍」。

ならぬ堪忍、するが堪忍、という慣用句の後半部分なのだけども
あらためて、「耐えてりゃいい」わけじゃないんだということを痛感。
そしてさらに、目上の方はやはり尊敬すべしだな、とも思った。

韓信の股くぐり、とは韓信が恥に耐えたのには理由がある。
それは、今そこでキレてやくざと喧嘩をすることで自分の誇りを保つより
将来的にもっと大きな野望というか希望というか、大志があったからであり、
だからこそここで死ぬわけにはいかなかったため「耐え忍んだ」行為をしたのである。

うちの会社のように、荒く厳しい大波にもまれまくり
人生を鍛えに鍛え抜いた先輩だからこそ、
今回のようなことでも小事にかかわってイチイチ感情をむき出しにしないのだろう。

小事、なのである。
「するが堪忍」、なるほど‥と冷静に考えさせられたメッセージだった。

そう考えると
自分にも自分の野望や大志があり、いまその途上にいることを考えると
ならぬ堪忍、するが堪忍の心で耐え忍ぼうと思う。

『韓信の股くぐり』である。

敬意も尊敬もなければ、こちらも小事として扱うとしよう。
残念な話だ。

こうして、味方をどんどん減らしている「クライアント」が
どうにもこうにも残念である。


by aloha-classic.com
Kama'aina ; ☆
Me ke aloha ; 827

posted by ALOHA. : February 3, 2010 03:45 PM

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