TVCMで見て、ちょっと気になってたこれ。

『マネージャーに言われるまで、ビールだと思ってました』。

妹をパシらせ、買ってこさせる。
兄という生涯変わらないこの権限は、本当に素晴らしい。

第3のビールのわりに、確かに苦みもコクもあって
なるほどな☆という感じ。

うん、悪くないね。

さて、ここからが広告マンとしての視点でのイヤミを少々。

だからサッポロなんだよ〜！
超マーケティングがへたくそ。

まず、『麦とホップ』という見事なまでのずぼらなネーミング。
その名のとおり、麦とホップだけのうまさ！なんだそうで、
誰も麦とホップの味を克明に記憶し、その味を追求してるユーザーなんていません。（きっと）

ようは、KIRINのように苦み・コク、であったり
ASAHIのようにクリア！であったり、
その『一口目に感じたい飲み心地』を上手に表現しなきゃ
ビールのコミュニケーション戦略は成功しねぇ〜だろ。

なので、このネーミングは非常にイケてないと、
小職的には思う。

そして、キャッチコピー。
乱立し過ぎ。

ちなみに僕が記憶してるのは、冒頭に書いたユーザー視点のキャッチコピー。
しかしどうやら複数存在しているようで、
『私にはビールです』
『ビール歴44年。不覚にも、間違えました』
『ビールと間違うようなうまさの新ジャンル』

僕の記憶した解釈は、ビールじゃないけど、それと同等の味満足度があった！ということ。
しかし、『私にはビールです』は、ビールじゃなくても満足できる商品があるんだ！と理解させること。
その次は、ビール愛飲家の人に対してのみパンチのきくコピーだし、
最後のは、新しい世界観に飛び込んでみませんか？という感じ。

微妙に言い方を変えて、結論はビールと間違えた、ということを伝えたいのだろうけど
この微妙な言い方がユーザー各々の解釈をもたらし、
結局ブランディングが統一できてない。

その割に、露出量が多いかどうかと考えると、ごくごく一般的な露出量。

新商品のローンチ期間のマーケティング手法としては
このやり方は素人感がまるだしな感じ。

せっかく商品は良いのに、これはのびないだろうな〜と
余計なお世話ながら思います。

こういうお粗末なアドマンにはなりたくないね〜。

これじゃ、ジャンルは違うけど
上手にブランディングを構築してるSUNTORYの金麦にマインドシェアは勝てないだろうし、
KIRINの『のどごし生』になんて太刀打ちもできないだろうな。

残念。
おいしいのに。

そう、美味しかったので飲んでみ〜。

とは言え、やっぱり『僕にとってはビールではありません』でした。
KIRINのラガーには、とうてい追いつけませんよ。

by aloha-classic.com
Kama'aina ; ☆☆☆☆
Me ke aloha ; 582